【バットディテクターの製作5】 「HE3」 2004年11月

バットディテクターの製作も2シーズン目が終わり来春は3シーズン目となります。

スペックは高感度、広帯域(15KHz〜140KHz)、小型、電源は単3アルカリ2本(3V)。
ルックスもほどほどに良くしたい。
しかもローコストで造る事を目標にするとなかなか難問で足踏み状態が続きました。

(1)市販のラジオを使う
何もかも自作と云う発想を切換え、すでに在る物を最大限に利用する方針で試作を始め、ほぼめどがたちました。
”小型、電源は単3アルカリ2本(3V)、ルックスもほどほどに良くしたい、しかもローコスト等など”&主要な部品の50%以上の調達が省けてしまう美味い方法があったのです。

その答えは、
  市販のポケットラジオの中にバットディテクターに必要な回路を追加すれば良いのです。
  
自作で苦労するダイアル機構やSW付ボリュームの取り付け加工はしなくても済むので好都合です。
美味い方法があった反面以下のようなデメリットもあります。
    ケースを破損させないでカバーを開ける時、無理をするとツメが欠けてしまうので苦労します。
    追加部品を組み込むスペースがないので工夫が必要です。
    ラジオの回路図は入手出来ない事を前提にICのデーターシートから回路を解析して追加回路の接続方を考えます。
    ラジオとしては機能しなくなるので保証期間中であってもメーカーのサービスは受けられません。
    したがってラジオ部分の故障も自分でメンテナンスしなければなりません。

コウモリの活動が終わるギリギリのタイミングの11月に入ってからやっとフィールドでの動作確認が出来ました。
数種類のラジオを物色しバットデテクターに化けそうな3タイプのラジオで試作を試みました。

市販のポケットラジオがバットデテクターに変身(2005年11月)
この時点では理想的な回路構成にはなっていない。
         

        試作品の外観              試作品の内部

   妥協したヘテロダイン式バットディテクターの回路構成
   


(2)理想的な回路構成の実現  2005年1月
バットデテクターの製作3で実現出来なかった理想的な回路構成のバットディテクターの実現を目指し年末から年始にかけて奮闘しました。

バットディテクターの製作3で泣き言を言ってしまった手に入らないICを使用しないでも、秘策を練って対応する事が出来ました。

理想的なヘテロダイン式バットディテクターの回路構成
      

理想的なヘテロダイン式バットディテクターの回路構成の実現に入手困難なICを使用しないでも実現する方法を試みました。
超裏ワザを使用する事で等価的に同じ結果が出るようになりました。
その結果ラジオ本体よりも追加する部品点数の方が多くなってしまいました。
プリアンプはバーアンテナを外したスペースに組み込むので表面実装としました。
2ndオシレター、2ndミキサーその他裏ワザ回路なども薄型にしないと実装出来ないので最終的には表面実装を考えています。
その結果以下のような効果が得られました。
  AGCの動作が良くなった。
  電池が消耗しかけた時の動作が安定した。

コウモリの活動は11月中旬でほぼ終わってしまったのでフィールドでの動作確認は次シーズン(4月)に持ち込みました。
BDチェッカーでのテストではほぼ良好な結果が出ました。


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