54:テルミンの音色を変える回路−2( VCOで音色を変える回路/NHテルミン ) 2013.11.5-26 - 2013.12.21
non
heterodyne theremin + VCO
(注)編集中に付加筆、訂正があるかも知れません。
ブロックダイヤグラム 2013.12.21
テルミンの発音はVCOで行います。
VCOのコントロール電圧(CV)を変えると音程(ピッチ)が変わります。
アナログ式テルミンで得られたピッチ信号を直流電圧に変換してCVとします。
今回は既存のテルミン(ヘテロダイン式)にPITCH to CV回路と、VCO/TONE回路を組み込みました。
試運転中のVCO内蔵テルミン外観
最初はヘテロダインした信号をF/V変換してCVとましたが低音域では大きな時定数のフィルターが必要になります。
弾いてみるとピッチの反応が遅く使えません。
時定数を控えめにするとCVにリップルが乗りビート障害が出ます。
簡単なF/Vコンバータでは使えないようです。
打開策としてヘテロダインしないでピッチ発振器の信号から直接CV信号を作ることにしました。
ヘテロダインしないテルミンなので略して”NHテルミン(non heterodyne theremin)”と呼びます。
”NHテルミン”はヘテロダイン式に比べ大きな特徴があります。
発音用高周波発振器は1ヶで良くなります。
ピッチ(*ゼロポイント)の安定度が良くなります。
当初はVCOで発音させVCFで音色を変えようと考えていましたが、
VCOのDUTYを変えることで音色を変えられるようにしました。
VCOは三角波と正弦波を切換できます(最新回路では正弦波状から丸みを帯びたのこぎり波状に固定)。
オシロスコープで観察すると音色波形−1のように正弦波に傾斜を与えるように変化します(*1)。
VCOで音色を変え、VCFを省略したことで随分と簡単な回路になりました。
普通サイズのテルミンと変わらない大きさのケースに収まりました。
完成したテルミンではベースにしたヘテロダインテルミンに内蔵していたトランスコンダクションアンプによる波形加工回路(*2)はそのまま有効にして双方を組み合わせて使用できいます(*1はTILTつまみで奇数次と偶数次の倍音が、*2はsaturastionつまみで主に奇数次の倍音が加わります)。
参考:初期に試した回路
音色波形−1(正弦波〜丸いのこぎり波)
音色波形−2(三角波〜のこぎり波) 最新回路ではこのモードは省略しました。
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